情報発信コラム:スペースクリエーション アイ

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第14回 スペースクリエーション アイ
活気溢れるASEAN・Kuala Lumpurからの世界戦略

2012年9月
タテヤマアドバンス 中四国支店長 水田 敏

 2012年7月、東南アジア有数の世界都市であるMalaysiaの首都Kuala Lumpurへ視察に行く機会があったので紹介したい。

 Malaysiaは、東南アジアのマレー半島南部とボルネオ島北部を領域とする連邦立憲君主制国家でありイギリス連邦加盟国。首都のKuala Lumpurはマレー半島南部の丘陵流地帯にあり、多民族が平和的に共存するMalaysiaの首都らしく多彩な文化が混じり合って賑やかな雰囲気が特徴となっている。

 Suria KLCC(スリアKLCC)は、Kuala Lumpur中心部に位置する大型複合ショッピングセンター。1999年8月開業、6階建てで売場面積は14万㎡であるが、上層部は20世紀の高層建築物としては最も高い88階建てのPetronas Twin Towersがある。
世界の高級ブランドから雑貨やコスメ、書店など270店舗が入っており、日本でもお馴染みの日系企業も多数出店し、フードコートでは世界中のありとあらゆる料理が揃う。貧富の差が大きいMalaysiaだが、ここには比較的収入の多い人たちが集まり、アジアは勿論のこと、北米やアラブ諸国やヨーロッパ人まで、まさしく人種のるつぼと化している。日本からの駐在員の姿も多くみられ、スーパーマーケットでは日本食材の入手には困らない様子であった。ホテル周辺のBukit Bintang STには多数の露天風の店舗が集積し、日が暮れると昼間とは雰囲気が一転して人々の熱気と活気に溢れたエネルギッシュな光景を目にする事が出来る。ただそこに居るだけでパワーが沸いてくる。

 さて、この凝縮された都市空間構造をさぐると、Kuala Lumpurの人口は163万人で神戸市の人口152万人をわずかに上回る程度であるが、人口密度は6,696人/km.と、なんと神戸市の2,790人/kmの実に2.4倍もあり、東京都の6,016人/km.をも上回る。マレーシアの成長を代弁するこの都市は、市内中心部を大再開発中であり、莫大な予算を投下して2020年にその完成を目指している。これを機に、さらなる経済成長率の急伸と小売業の競争も激化するものと予想される。

 当社は海外ビジネスを拡大最中であり、2011年2月のEuroShop(ドイツ)への出展、今年7月の上海で開催された「2012上海国際展示・POP・商用施設器材展示会」への出展、そして製造拠点である上海立山商業設備有限公司も7月に新工場の竣工式を終えた。商品の品質面では「Made in CHINA・Quality of JAPAN」というコンセプトだが、私たちには「人間に快適な商業空間を創造するスペースクリエーター」の使命がある。当社の素晴らしい商品を使って頂くには、まず「Presentation」が大事であるが、その為には2つの視点が重要になる。1つは、常に私たち自身が価値観と判断基準をグローバルな視野で持つこと。2つには、成長を続けるASEAN市場への参入は急務なことだろう。

 私達はモノが溢れ、安全で飽食の日本で生まれ・育ち・商売をしているが、果たしてそれで充実した生活なのだろうか?今、世界では私たちのスペースクリエーションのチャンスはますます拡大しており、ぜひ積極果敢にチャレンジしていきたい。


452m、88階建てのPetronas Tower

1F〜6Fまでの吹き抜けに圧倒される

SURIA KLCC

最先端のfashionが揃うSURIA KLCC

KLCC地区を一望できる421mのKLタワーより

人・人・人で活気溢れるBukit Bintang ST

果物の王様DURIANも山積み

この様な飲食店が多い

東南アジア諸国連合を意味するアセアンは10カ国で連携し、その人口は6億人を超える集合体となった。2030年には7億人に達する予測がされ、著しい経済発展が進行中である。KL−ケーエルの愛称で呼ばれるマレーシアの首都クアラルンプールは、アセアン成長のシンボル。今、都市再開発の次に起こるのが、モータリゼーションに進展に伴う大都市郊外エリア開発である。そこには新住民が1日を楽しく過ごせるショッピングセンターが誕生し、商業は日常生活の質を上げていく役割を担う。マレーシアの固有の歴史、文化を尊重しつつ、アセアンを代表する新しいクリエーティブなスペースデザインが求められよう。
(商い創造研究所・松本大地)

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